こんにちは。ちはるです。
私は長年介護施設や訪問介護など仕事を通して、様々な家族を見てきました。
在宅で姑を介護する嫁。高齢の母親の介護をする独身の息子。認知症の旦那を一人で介護する妻。
家庭には、それぞれ事情があります。
しかし、在宅で介護をしている人たちを見ると、皆悩みを抱えており、日々の生活に疲れ切っています。
「介護する側と介護される側の本当の幸せとは?」と考えた時にお互いの心身が健康で、より充実した生活ができる必要があります。
介護する側と介護される側お互いの幸せを掴むために、介護施設に入所するのが一番の方法です。
まずは住んでいる近くの施設の詳しい情報を無料で受けとってみて下さい!
老後のご両親と一緒に暮らしたいけれど、仕事や結婚をしているので、一緒に暮らせないといった方も多いのではないでしょうか?
老後にシニア世代だけで生活していくのは、リスクが高いです。
もし、体調が急変したとしても、誰にも気づいてもらえない可能性もあります。
孤独死してしまったら、遺族が多額の清掃費用や原状回復費用を支払わなければならないデメリットも出てくるでしょう。
そんな事態にならない為に、事前にしっかりとした対策が必要です。
今回は、そんな老後に孤独死しない為の対策について、ご紹介します。
こんな人に読んで欲しい
- 老後に、孤独死するかもしれないと不安になっているシニア世代
- シニア世代のご両親と離れて暮らしている、もしくはその可能性がある人
- 自分が老後になると、孤独死するかもしれないと不安になっている人
目次
老後の孤独死の現状
まず、最近の老後の孤独死を取り巻く環境について、見ていきましょう。
具体的には、
- 孤独死してしまう高齢者の推移
- 孤独死してしまう高齢者の特徴
- 老後の孤独死が増える理由
- 老後の孤独死による問題点
について、説明していきます。
孤独死してしまう高齢者の推移
2035年には、65歳以上の一人暮らしのシニア世代は、700万人以上になるとも言われています。
孤独なシニア世代が増えると、その分、孤独死してしまう方も多くなるでしょう。
例えば、東京23区だけで見てみると、一人暮らしで65歳以上のシニア世代の死亡者数は、2016年では3,000人以上となっています。
これは、死亡者数なので、事故死や自殺も一定数、含まれているようです。
あくまで、参考程度に考えてください。
それでも、この死亡者数は、かなり多いと言っていいのではないでしょうか?
すでに、一人暮らしのシニア世代が増加していて、それが重大な社会問題の一つになっていると言えます。
孤独死してしまう高齢者の特徴
老後に孤独になりがちな方ほど、周囲との関係が上手く築けていないといった印象を受けます。
それが結果として、孤独死を生んでしまうのではないでしょうか?
私が以前、住んでいた自宅の隣に、一人暮らしのシニア世代の方がいらっしゃいました。
外出時に顔を合わせたときには、私は明るく挨拶をしていたのですが、相手はいつもそっけない態度で、まともに目も合わせてくれません。
親しい友人や知人もいないようで、その方の自宅を訪ねてくる人など、一人もいませんでした。
一人暮らしで、寂しくないのかな?と心配になったりもします。
こういった方の場合、普段から周りとの人間関係が築けていないので、近所に住んでいたとしても、何か異変があったときに、気づけないでしょう。
今後、こうした孤独になるシニア世代は、増加する可能性が高いです。
老後の孤独死が増える理由
老後の孤独死が増えた理由の一つに、「パラサイト・シングル」が挙げられるでしょう。
パラサイト・シングルとは、社会人になった後も、親と同居を続けている未婚の方を指します。
そういった方は、親が亡くなった場合、自宅には自分一人という状況になってしまいがちです。
そのような状況が、孤独死へと繋がってしまいます。
そのようなシニア世代は、友人や地域での交流も少ないので、周囲も異変に気がつくのに時間が掛かってしまうというのが、実情のようです。
私の知人で、50代くらいの長男の方がいるのですが、結婚もしておらず、ずっと両親と同居しています。
今後も結婚する予定はなさそうで、そもそも結婚に興味がないようです。
周りは農家がほとんどといった田舎に住んでおり、周囲との交流もそれほど多くありません。
趣味は、マンガを読む事らしく、週末はずっとマンガばかり読んでいます。
口数も少なく、仲のいい友人もいません。
最近では、母親の認知症が進んできており、このまま自宅で生活するのは厳しいので、老人ホームへの入居を考えているとも聞きました。
しかし、その長男の収入はそれほど高くなく、両親の収入もほとんどないので、老人ホームへの入居は難しいかもしれないそうです。
その家系には、長女もいるのですが、結婚しているので、現在、別の街で暮らしています。
その状況を心配して、時々、実家に顔を出しては、家事の手伝いをしたりしているそうです。
もし、この長男がこのまま結婚しないで、両親が亡くなってしまったら、その後の長男の生活はどうなってしまうのか、長女が心配しています。
こういったケースのように、パラサイト・シングルの場合、もし親が亡くなってしまったら、孤独になってしまうといったケースが多いと考えられます。
また、パラサイト・シングルは、貧困層にも多い傾向があるので、老人ホームへの入居も難しいようです。
老後の孤独死による問題点
老後に孤独死した場合、それがきっかけで、様々な問題を引き起こす可能性もあるでしょう。
例えば、亡くなった方が賃貸のマンションなどを借りていた場合、遺族が多額の清掃費用や原状回復費用を支払わなければならなくなる事もあります。
また、遺族の遺品を盗まれるケースもあるようです。
この場合の清掃費用というのは、通常の清掃業者が実施する費用ではなく、遺品整理を専門としている事業者に依頼した場合の費用と考えてください。
一件当たりの相場は、およそ20万~40万円ほどだそうです。
しかし、そういった事業者の中には高額な料金を請求してきたり、不法投棄を行っている事業者も多いので注意しましょう。
高額な料金を請求されない為にも、明細書を発行してもらったり、どういった料金体系になっているのか、事前によく確認しておいてください。
遺品整理の現場に遺族が立ち会わない場合、高価な宝石類や現金などを盗まれてしまう場合もあります。
その為、遺品整理を事業者に依頼する際は、必ず立ち会いをしておくようにしましょう。
このように老後の孤独死には、金銭的なトラブルを巻き起こす可能性もあります。
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孤独死にならない為の施策3選!
孤独死の現状については、理解できましたが、それでは孤独死を防ぐには、どういった取組みが有効なのでしょうか?
具体的には、
- 老人ホームへの入居
- 地域や社会での見守り
- 訪問系サービスを利用
の3つがあります。
以下に、それらについて、解説していきます。
老人ホームへの入居
孤独死にならない為には、老人ホームへの入居も考えてみましょう。
老人ホームへ入居すれば、介護士などが24時間体制で見守りをしてくれるので、急病や事故などのトラブルを早期に防げたり、発見できる可能性があります。
私が以前勤めていた施設では、突然、失神を起こしてしまう利用者がいました。
その利用者がある日、夜中にトイレへ行ってベッドに戻る際、急に失神が起きてしまいます。
その結果、後頭部を床に強く打ち付けてしまい、出血してしまいました。
幸いすぐに、職員が気づいて病院へ搬送したので、大事にはならずに済んだのが、不幸中の幸いです。
この事故があって以来、また同じように転倒してしまう可能性も高いと考え、その利用者への対応を変更する事にしました。
具体的には、歩行時には、必ず職員がそばで付き添うといった事や、夜中に起きてしまったら、すぐに職員が気づけるように、ベッドの下にコールセンサーの設置を試みます。
その結果、その後も何度か意識を失って転倒しそうになったのですが、職員がすぐに対応したので、事故にならずに済みました。
このように、老人ホームに入居する事によって、一人暮らしをしていたら中々周りが気づけないような事にも、早期に気づく事もできます。
地域や社会での見守り
地域で協力していく事によって、孤独死を防げる事もあります。
例えば、自治体によっては、シニア世代の見守り支援事業として、見守りや話し相手、外出支援を実施しているところもあるようです。
定期的にそういったサービスを利用する事で、自分だけでは気づきにくい体調の異変や認知機能の低下なども、気づきやすくなります。
セキュリティ関係の事業者でも、最近は高齢者の見守りサービスを実施しているところもあるので、そういったサービスを積極的に活用してみるのもいいかもしれません。
例えば、自宅のトイレなど、生活をしていたら毎日必ず通る場所にセンサーを設置します。
このセンサーに一定時間反応がないと、意識を失っている可能性が高いと認識され、事業者が確認しに来てくれるそうです。
また、24時間看護師が電話でのサポートを行っているので、体調に異変があった場合でも、気軽に相談できるメリットがあります。
このように、地域や社会での見守りを行っていく事で、体調に異変がある場合などに、早期に発見しやすいといった特徴があるので、検討してみてはいかがでしょうか?
訪問系サービスを利用
定期的に自宅に訪問してもらえるサービスを利用してみる事で、何か異変があった場合に気づいてもらいやすいといった特徴があります。
訪問介護や訪問看護、日用品やクリーニングなどの宅配サービスを使ってみましょう。
以前、訪問介護のお仕事をしていたときに、一人暮らしの女性のご自宅へ伺った事があります。
その方は、少し気難しい一面もあり、最初は、私が話しかけても、口数は少ない様子でした。
私が、「今日の体調は、どうですか?」と聞いても、答えてくれないといった事もよくあります。
しかし、何度も通っていると次第に打ち解けていき、戦時中の辛い経験を話してくれたりしました。
「戦時中は、日本にいる男性といえば、戦争で負傷して身体障害者になった人か何かしら病気を抱えていて、戦争に行く事が出来ない人がほとんどだったのよ。
そんな状況だから、まともな結婚相手を見つけるのは、大変だったわ」と、昔の苦労話をしてくれました。
戦時中の日本の悲惨さがよく分かるお話で、私も時間を忘れて聞き入ってしまいました。
打ち解けて以降は、いつも私から聞いていた体調についても、私が聞く前に自分から、今日の体調を報告してくれます。
体調の変化というのは、周りの人が注意して見ていても、中々気づきにくい場合もあるでしょう。
しかし、本人からヒアリングができれば、よりシニア世代の体調の変化にも気づきやすくなります。
まとめ
孤独死にならない為には?
- 老人ホームへの入居
- 地域や社会での見守り
- 訪問系サービスを利用
いかがでしょうか?
老後に孤独になってしまう方が多い日本において、孤独死を防ぐ為には、周りの人たちの温かいサポートが欠かせません。
悩んでしまって、どうすればいいのか不安になったら、見守りサービスや訪問系サービスを活用してみてはいかがでしょうか?
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