こんにちは。ちはるです。
私は長年介護施設や訪問介護など仕事を通して、様々な家族を見てきました。
在宅で姑を介護する嫁。高齢の母親の介護をする独身の息子。認知症の旦那を一人で介護する妻。
家庭には、それぞれ事情があります。
しかし、在宅で介護をしている人たちを見ると、皆悩みを抱えており、日々の生活に疲れ切っています。
「介護する側と介護される側の本当の幸せとは?」と考えた時にお互いの心身が健康で、より充実した生活ができる必要があります。
介護する側と介護される側お互いの幸せを掴むために、介護施設に入所するのが一番の方法です。
まずは住んでいる近くの施設の詳しい情報を無料で受けとってみて下さい!
私の父と母は、祖父母の介護を始めてから目の回るような忙しい日々を送っていました。
ちょっとした隙間時間にも手伝いに行っていたので、疲れて表情も暗く、食事の際も介護の話でもちきり状態。
そんな両親が趣味の山登りを再び始めたのは、ヘルパーさんに来てもらうようになってからでした。
一人で在宅介護を頑張っている方、これからの介護生活が不安な方に、この記事を読んでヘルパーさんの良さを知ってもらえると幸いです!
目次
在宅介護に不可欠のヘルパーの仕事とは?
在宅介護を全て家族がやろうと思うと、仕事を辞めなくてはいけなくなったり精神的・体力的に限界が来てしまいます。
訪問介護をしてくれる、ホームヘルパーの存在はご存知ですか?
ホームヘルパーとは?
ホームヘルパーやヘルパーさんと呼ばれている人は、介護保険上では「訪問介護員」と呼ばれています。
- 介護福祉士
- 介護職員実務者研修
- 介護職員初任者研修者
上記いずれかの資格を持っていて、要介護者の自宅を訪問して介護サービスを提供します。
基本的に医療行為はできませんが、介護福祉士の有資格者や一定の研修を受けた人のみ、たんの吸引や経管栄養を実施することができます。
ヘルパーに来てもらうまでのステップ
実際に自宅にヘルパーさんに来てもらうためには、どのような手順が必要になるのでしょうか。
簡単な流れを説明します。
- 介護認定の申請
介護保険サービスを利用するには、要支援1,2または要介護1~5と認定されなければなりません。
まずは市区町村の担当窓口で、要介護認定を受けるための申請をしてください。
必要書類は自治体によって異なりますので事前に確認をしてくださいね。
- 介護認定調査
申請者がどの程度の介護を必要としているか、を確認するための調査が行われます。
市区町村の介護認定調査員が、申請者の自宅や主治医を訪問して聞き取り、確認します。
- 審査判定
介護認定調査の結果と、主治医の意見書をコンピュータに入力して一次判定を行った後、
二次判定で一次判定の結果と、主治医の意見書に基づいて、介護認定審査会が最終的な要介護認定の判定を行います。
判定は、非該当、要支援1,2、要介護1~5のいずれかになります。
- 計画書の作成
ホームヘルパーを含む介護サービスを受けるためには、介護(介護予防)サービス計画書を作成してもらわなければいけません。
要支援1,2に認定された場合には地域包括支援センターで、要介護1以上と認定された場合はケアマネージャーのいるケアプラン作成事業所に依頼します。
- 介護サービス利用の開始
介護/介護予防サービス計画書に基づき、介護サービス事業者と契約をすると、様々なサービスを利用することができるようになります。
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ヘルパーの役割は?どんなことができるのか?
ヘルパーさんは、日常生活のほぼすべてのことを手伝ってくれますが、頼んだことを何でもやってくれる「家政婦」とは違います。
あくまでも、「自立した日常生活を営むための支援」なので、要介護者ができるとは自分で行いできないことをサポートするというスタンスです。
身体介護
ヘルパーさんが要介護者の身体に直接触れて行う、入浴、食事、排泄の介助などが「身体介護」です。
爪切りや歯磨きはしてもらえますが、散髪や医療行為にあたるたんの吸引などは基本的に対象外です。
生活援助
掃除、洗濯、買い物、調理などの家事を手伝い、要介護者の毎日の暮らしをサポートしてくれます。
生活必需品ではない、たばこなど嗜好品の買い物や、デパートへのおつかい、大掃除のようなことはできません。
また、同居家族の分の洗濯や調理も介護サービスの対象外となります。
通院等乗降介助
通院などのために車やタクシーに乗り込むときの介助、乗降者前後の移動の介助、病院受診時の手続き等もしてもらうことができます。
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ヘルパーの費用はどの程度かかるのか?
介護保険を使ったホームヘルパーの利用料金は、全国一律の設定になっています。
利用者の自己負担は基本的には1割負担です。(一定以上の所得がある場合は2,3割)
かかる費用は、要支援or要介護、サービスの種別と所要時間、加算項目の有無で決まります。
介護保険の上限額までは1割負担、超えた分は全額自己負担となり、上限額は要介護度によって異なります。
介護保険の上限額とは
介護保険でまかなえる金額は、介護度によって変わってきます。
要支援/要介護度と、それぞれの上限額の一覧がこちらです。
要支援1 | 50,030円 |
要支援2 | 104,730円 |
要介護1 | 166,920円 |
要介護2 | 196,160円 |
要介護3 | 269,310円 |
要介護4 | 308,060円 |
要介護5 | 360,650円 |
ヘルパー利用基本料金【要介護1~5】
【身体介護の金額】 | |
20分未満 | 1,650円 |
20~30分未満 | 2,450円 |
30~1時間未満 | 3,880円 |
1時間~1時間30分未満 | 5,640円 |
以降30分毎 | 800円 |
【生活援助の金額】 | |
20分~45分未満 | 1,830円 |
45分以上 | 2,250円 |
【通院等乗降介助の料金】 | |
回数でカウント | 970円/回 |
加算項目には、8時以前の早朝、18時以降の夜間、22時以降の深夜、ヘルパー2名体制での派遣などがあります。
上記の一律の利用料金に、25%から200%の金額が加算されます。
ヘルパー利用基本料金【要支援1・2】
要支援の場合は身体介護、生活援助等で区分分けされておらず、利用料金は月ごと定額で決まっています。
要支援1の場合は週2回まで、要支援2の場合は週3回までの利用が可能です。
要支援1・2の月額 | |
週1回 | 11.160円 |
週2回 | 23,350円 |
週3回 | 37,400円 |
(一例)要介護3の人が介護保険を上限まで使ったら
要介護3の方の介護保険の上限金額は26万9,310円です。
身体介護は1時間3,880円なので、単純計算で69時間分を約27,000円で利用できます。(1割負担)
介護保険は他にも、デイサービスや訪問看護などに利用できます。
毎日2時間の訪問介護+週に1回2時間のデイサービス、といった使い方をすると上限まで使えるでしょう。
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ヘルパーを頼むメリットとは?
他人が家の中に入って家事をしたりすることに、抵抗を感じますか?
自分で在宅介護を選択したからには、他人の世話にはなりたくないですか?
訪問介護を利用することは、介護する側にもされる側にもメリットがありますよ。
家族が介護から離れる時間ができる
要介護3以上の家族を介護している人は、ほとんど終日介護に携わっていることがわかっています。
在宅介護をしていても、仕事があったり、用事で外出しなくてはならなかったりしますよね。
介護サービス利用の平均時間は1時間前後ですが、生活援助と身体介護を組み合わせるなどして、2時間ほどヘルパーさんに滞在してもらうこともできます。
用事を済ませて帰ってきたら、入浴、おむつ交換、調理、洗濯などが終わっていたらどんな気分でしょうか。
被介護者の希望がかなえられる
内閣府の平成28年版高齢社会白書の中の、「介護が必要になった場合にどこで介護を受けたいか」という問いでは「自宅で介護してほしい」という回答が男女ともに最も多くなっています。
訪問介護を利用すれば、家族の負担を減らしながら、住み慣れた家で生活を続けることが可能になるかもしれません。
また、施設へ入所するよりも費用が抑えられるので、老後資金に不安がある場合にも良い選択肢となるのではないでしょうか。
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まとめ
ヘルパーによる訪問介護は、身の回りの世話などの援助も幅広く受けられ、自己負担額も手ごろなことがわかりました。
ヘルパーによる訪問介護の種類
- 直接身体に触る、身体介護
- 家事のサポートをする、生活援助
ヘルパー利用にかかる費用
- 介護保険の上限は要介護度によって異なる(要介護3の上限金額は26万9,310円)
- 介護保険の上限額までほとんどの人が1割負担(要介護3の身体介助が1時間388円)
ヘルパーの力を借りても、在宅介護の精神的・肉体的な負担は大きいままです。
頑張りすぎず、在宅介護にこだわりすぎないことも大事ですよ。