こんにちは。ちはるです。
私は長年介護施設や訪問介護など仕事を通して、様々な家族を見てきました。
在宅で姑を介護する嫁。高齢の母親の介護をする独身の息子。認知症の旦那を一人で介護する妻。
家庭には、それぞれ事情があります。
しかし、在宅で介護をしている人たちを見ると、皆悩みを抱えており、日々の生活に疲れ切っています。
「介護する側と介護される側の本当の幸せとは?」と考えた時にお互いの心身が健康で、より充実した生活ができる必要があります。
介護する側と介護される側お互いの幸せを掴むために、介護施設に入所するのが一番の方法だと私は感じています。
まずは住んでいる近くの施設の詳しい情報を無料で受けとってみて下さい!
私の両親は、定年後念願だった犬を飼い始めました。
ペットと一緒に暮すことで、毎日楽しく、家の雰囲気も明るくなったと母は言っています。
散歩に連れていって四季を感じ、健康も保たれて、普通の日常が急に充実しはじめたように当時みえました。
今は私の子どもたちもペットの様子が気になって連絡したりして、それも両親は嬉しいようです。
ただ、ペットがいたら「老後の生活に寂しさを感じないのでは」と思ってはいるけれど、体が不自由になった時や万が一亡くなってしまった時のことを考えると、最後まで面倒をみきれるか不安、とも思われる方も多いです。
老後にペットを飼うことでのメリットをご紹介します。また気になる心配事とその対応策についても解説します。
こんな方におすすめ
- 老後にペットと暮らすことのメリットを知りたい方
- ペットと暮らすことに惹かれるけれど、年齢を考えてなんとなく躊躇してしまう方
目次
1、シニアがペットと暮らすことのメリット
犬·猫を飼っている60歳以上のシニアへのアンケートがあります。
「ペットとの暮らしで良い面は?」
- 癒やされる(84.8%)
- 毎日が楽しく過ごせる(78.1.%)
- 自分自身の健康に役立つ(58.1%)
- 家庭や夫婦間が和やかになる(53.2%)
- 心が通じ合うように思える(47.0%)
- 気持ちが落ち着く(43.0%)
- ストレスを解消してくれる(41.7%)
- 寂しさが解消される(47.2%)
(特定非営利活動法人動物愛護社会化推進協会「高齢ペット飼育者の意識調査」)
実際に老後にペットを飼っている人はとても良い影響を受けていると感じているようですね。
また、研究結果では以下のことが示唆されています。
自立した生活を送ることが維持できる
高齢者が自立した生活を送るために行う動作のことをIADLといいます。
具体的には、電話を使ったり、献立を考えて料理をしたり、交通機関を利用したりすることを指します。
シニア世代でなくても、一人でいるとついつい身の回りのことに無頓着になってしまうことがありますよね。
ペットの世話を積極的に行うことで、こうした自立した生活のための少し複雑な動作を、年齢を重ねても維持していくことができるとの研究結果がでています。
かわいいペットがいると「自分もしっかりしなきゃ」と気持ちにハリもうまれますね。
私の父も、ついつい家事は任せきりのようなタイプでしたが、愛犬のためにエサにひと手間加えたり散歩のあとのちょっとした世話をしたりすることで、生活のための細かな動作を日常的にするようになりました。
人との関わりをもたらしてくれる
犬を飼うと一緒に散歩をすることで、他の飼い主やすれ違う人とのコミュニケーションが生まれます。
決まった時間に散歩をさせると、同じ犬と飼い主さんに出会うことが増え、犬自身の話から始まって動物病院の話やお天気の話と話題が広がっていったりします。
また、散歩をさせる必要がない猫などでも、同じペットを飼っている人同士で会話が弾むこともよくありますよね。
夫婦間や家族間のコミュニケーションもペットがきっかけで増えます。
実際に筆者の両親も、ちょっとした夫婦での会話が増え、孫たちからもよく連絡があり、ペットの存在が生活の潤滑油になっています。
うつ傾向の予防
言葉は通じなくても、ペットに話しかけたり、なでたりすることで、表情や声などで気持ちが読みとれ、気持ちがやすらぎます。
ペットの動作に思わず笑ったりして、気持ちが明るくなりますね。
さらに『我が国の高齢者における犬猫飼育と二年後累積生存率』という研究によると、犬猫を、ただ飼うだけでなく愛情を込めて接した場合、二年後の生存について統計学的にみて有意に影響があったとのことです。
寿命にまで影響があるようですね。
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2,シニアがペットと暮らす際に心配になることや注意すること
かわいいペットの存在からシニアが受ける良い影響は大きいですが、一方で気がかりなこともあります。
ここでは老後にペットと暮らす時に心配になることや注意することと、その対応策について解説したいと思います。
老後にペットを飼い続けるために心配なこと障害になることに対してのアンケート結果がありますが、回答はだいたいこの二点に集約されそうです。
- 自分が高齢になった時にどれくらい世話ができるか(体力面·経済面)わからないこと。
- 自分が早く死んだときのことを考えると心配である。
(メモリアルナビ)
老後にペットと暮らしている人ならではの問題ですよね。
筆者の両親も、ペットを飼い始めた時はまだ働いていおり心身ともに健康で、シニアの自覚があまりなかったようですが、70歳を過ぎた最近は少し変わってきました。
まだまだ元気ですが少しずつ体の衰えを感じ始め、自分たちに万が一何か合った時の愛犬のことを考えているようです。
人間の平均寿命は、女性が女性:87,45歳、男性:81.41歳となっていますが、一方でペットの平均寿命は以下のとおりです。
医療の進歩で人の寿命がのびていますが、ペットも同様に寿命がのびているそうです。
ペットの平均寿命
- 犬:14.85歳
- 猫:外に出ない猫は16.40歳
- うさぎ:6~10歳
- 鳥(インコ):7~8歳
- 熱帯魚(グッピー):3~5歳
自分がさらに歳を重ね、体力が衰え飼えなくなった時に備えて、あらかじめ対策を検討しておく必要がありますね。
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3,ペットを飼い続けることが難しくなってきた時の対応策
老後のパートナーとしてペットを飼うには、自分が飼えなくなったときの対応策を事前に用意しておくことが、一番大切になります。
用意しておくことで、まだまだ元気な時も安心してペットと暮らすことができますね。
体の自由がきかなくなってきたときには
歳を重ねて体の自由がきかなくなってきたら、ペットの世話も人の手をかりる必要があります。
2018年には厚生労働省の指針により、介護ヘルパーにペットの世話をお願いできるようになりました。
保険外サービスになるので利用料は全額負担になりますが、ペットの散歩や掃除、えさやりなどの世話をお願いできます。
保護犬·保護猫という選択
シニアになってからペットを迎え入れるのであれば、シニアも応募可能な保護犬·保護猫を検討してみてもいいかもしれません。
すでにしつけが終わって性格もある程度分かっているので、保護犬や保護猫はシニア世代にとっては飼いやすくいです。
また近年ペットの寿命ものびているので、自分の年令を考えると赤ちゃんのペットを飼うことに躊躇してしまう方も、すこしハードルが低くなるかもしれません。
ペットが最後まで世話を受けられるようにするには
最近では核家族化が進み、ペットの寿命ものびてきていますよね。そんな背景から、飼い主さんが認知症や万が一突然亡くなってしまった時も、ペットがその後もきちんと世話を受けられて寿命をまっとうできるように、『ペット信託』というサービスもあります
前もって飼い主からペットを託された人にペットの世話をしてもらえます。後を託された人は、信託契約で決められた現金や預貯金でペットの世話をする費用をまかないます。
事前に十分に打ち合わせをしたりすることで、利用する病院などの施設やペットシッターを決めておくことができます。
また、飼い主が万が一亡くなった時のための『ペット互助会』というものもあります。
飼い主さんの遺産を活用して、犬や猫を引き取って、次の飼い主さんや飼育施設を探します。
さらに年齢を重ねて施設に入ろうかと思ったとき
まだまだ元気な私の両親ですが、自分の親の介護の経験から、生活をおくるのに必要な動作がおぼつかなくなってきた時や、二人だけで暮らす気力が衰えたら、施設に入ろうかと考えているようです。
ペットと一緒に入れる施設も増えているので、前もって探しておくと安心ですね。
その際には以下の点を確認する必要があります。
ペットを連れて行かれる範囲
- 自室のみか、共用部分もOKか。ペット用設備はどんなものがあるか。
- 体調不良の時に、代わりにペットの世話を施設の人に頼めるか、それとも、外部の人を雇うことになるのか。
- 万が一ペットより先になくなった場合、代わりに施設で面倒をみてくれるのかどうか。
ペットを飼い続けることができなくなった時に応じて、今まで見てきたような対応策を用意しておくのが良いですが、検討する際には、『かかりつけ動物病院』を見つけておき、困ったことを相談してみるのも手です。
専門的なアドバイスをもらえたり、動物病院間のネットワークで、問題の解決の糸口が見つかるかもしれません。
私の両親もかかりつけの獣医さんに相談して、実際に介護ヘルパーさんにペットの簡単な世話をお願いしている人の話を聞いたりしました。
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まとめ
ペットが老後を過ごす飼い主にもたらしてくれるもの
- 自立した生活を送ることが維持できる
- 人との関わりをもたらしてくれる
- うつ傾向の予防
飼いつづけることができなくなった時の備え
- 体の自由がきかなくなってきたときには
ペットの散歩や掃除、えさやりなどの世話を介護ヘルパーさんにお願いできます。(保険外サービスになるので利用料は全額負担)
- ペットが最後まで世話を受けられるようにするには
『ペット信託』というサービスを利用すると、ペットを託す飼い主さんに信託契約でペットの世話を事前に詳しくお願いすることができます。
飼育費用を、現金や預貯金を契約で結んでおきます。
『ペット互助会』は飼い主さんが万が一他界した時、遺産の一部で次の飼い主さんや施設を探してくれて、ペットがきちんと世話をしてもらえるようになります。
- 施設に入ろうかと思ったときには
ペットも一緒に入れる施設があるので、ペットと快適に暮らせることを事前に調べておくと慌てないですみます。
ペットは老後の毎日を健康面でも精神でもとても豊かにしてくれます。
自分に何かあった後もペットがちゃんと世話をしてもらえる手段を用意しておくことで、安心して迎え入れることができるといいですね。
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